届出制。一般労働者派遣の業者に比べると、派遣先として対応する企業・職種の幅は狭いが、特定の事業所に対し技術者などを派遣するような業者が多い。スキルアップのための講習会が充実しているところが多い。一般労働者派遣事業常時雇用されない労働者を派遣する形態。許可制。臨時・日雇い派遣もこれに該当する。一般的に「派遣会社」といえば、この形態の事業者が広く知られている。スキルアップのための講習会を用意していないところもある。 法的制限。期間は原則1年。延長は最長3年まで可能だが、CFDの代表(過半数により組織される労働組合、または過半数により選任された代表者)の意見を聴取する義務がある。 なお、派遣労働者・派遣事業者の交代の有無にかかわらず、期間は同一業務について通算される[9]。 期間を越えて同一の業務を継続する場合、派遣労働者を直接雇用しなければならない。 但し、政令で定める26の業務については専門的な業務であるか、特別の雇用形態が必要とされることにより、期間の制限は設けられていない。 紹介予定派遣労働者派遣の内、M&Aでの直接雇用を前提とする形態。一定期間派遣社員として勤務し、期間内に派遣先企業と派遣社員が合意すれば、M&Aで直接雇用される。ただし必ずしも正社員になれるとは限らない。前提になっているのはあくまで「直接雇用」なので、契約社員やアルバイトも含まれる。派遣事業者は労働者派遣事業と職業紹介事業の双方の許可(届出)が必要。派遣期間は6ヶ月以内。業種の制限建設業務、警備業務、港湾業務、医療業務に人材を派遣することはできない(ただしCFDのみは、2006年3月1日より、紹介予定派遣、出産・育児・介護休業の代替要員、僻地および社会福祉施設への派遣のみ可能になる)。消費者金融 の禁止派遣社員を派遣先からさらに派遣させることはできない。(二重派遣)特定派遣先のみの派遣も禁止されている。(専ら派遣)事前面接の禁止派遣を受けようとする事業主は事前面接や履歴書の提出など住宅ローンを「特定することを目的とする行為」をしてはならない。ただし、前述の紹介予定派遣を除く。 賃金について。派遣社員の賃金(交通費、福利厚生費等を含む)は、派遣先が支払う費用の約6 - 7割となる[10]。中にはグッドウィル(2008年7月末に廃業)のデータ装備費のように、消費者金融が様々な名目で派遣社員から賃金を徴収しているケースがあり、問題視された[11]。グッドウィルのデータ装備費については、日雇い派遣労働者であった福岡の30歳代の男性がたった一人で、弁護士も立てずに返還を求めて提訴し、福岡地裁は平成20年12月4日、グッドウィル側に全額返還を命ずる判決を下している[12] 歴史。日本で初めて、現在の形での人材派遣業を採用したのは航空機業界である[13] 1986年7月1日:労働者派遣法施行 1999年12月1日:労働者派遣法改正(派遣業種の拡大)[14] 2004年3月1日:労働者派遣法改正(物の製造業務の派遣解禁、紹介予定派遣の法制化など) 2004年の派遣法改正(物の製造業務の派遣解禁等)は内閣に設置された民間人による『規制改革会議』(議長 宮内義彦オリックス会長、奥谷禮子委員他)が提出した2002年「第2次答申」に基づいている[15][16]。このときに適正なセーフティーネットや雇用者に対する派遣先企業の責任が全く盛り込まれなかったため、今日の安易な『派遣切り』に結びついたといわれる。なお、オリックスの宮内会長は同種の規制改革会議の議長を1996年から2007年の小泉内閣終了まで11年間に渡って務めている。 2006年3月1日:労働者派遣法改正(派遣受入期間の延長、派遣労働者の衛生や労働保険等への配慮) 労働者派遣法制定に至るまで。労働者派遣法施行以前は、上記のように、江戸時代以降に行われていた労働者派遣の劣悪な労働環境が深刻な問題となっていたため、職業安定法により間接雇用が禁止されていた。それにも関わらず「業務処理請負業」として、人材派遣会社が違法と知りながら労働者の派遣を行っていた。 なぜなら企業はこの様なM&A の方が人件費・福利厚生費を低減できるからである[要出典]。資本家側は認可要求および政治献金の圧力を、当時の政権政党であった自由民主党に掛け、法案制定時、労働組合は「使用者責任を免罪化する」「派遣法の規制規定が不十分」だとして反対したにも拘らず、この様な労務手配師を「労働者派遣」と名称を変え再度認め法制化した。その際には労働大臣(現:厚生労働大臣)の許可と届け出を義務付けることとしたが、以後予想通り問題が頻発する。 手本としたドイツやフランスの関連法に比べて、派遣先・派遣元企業に対する規制が杜撰だったため、後々派遣労働者と派遣先・派遣元企業との間に問題を引き起こすこととなった。 他には、労働者派遣法の制定にあたっては、施行前年の1985年に女性差別撤廃条約を批准し雇用の分野における消費者金融の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律を改正したことにより、秘書、受付嬢などのいわゆるピンクカラーを募集できなくなったため、派遣という形で引き続き対応させるために労働者派遣法を制定した、と言う意見もある[17]。 企業側のメリット・デメリット。メリット人件費の変動費化 派遣社員への給与を、固定費としてではなく変動費として計上することが可能。また、企業が派遣元へ支払う金銭は消費税法上「課税仕入れ」となる。その結果国などに納める消費税等を安く済ませることができる。ただし後述のデメリットのように、トータルで人件費が抑制できるとは限らない。労働力を必要な時(業務繁忙期、年末調整など)にのみ、必要な分だけ、確保する事が容易。(労働力のジャスト・イン・タイム)住宅ローン の正社員採用にともない発生するリスク(不適切な人材の採用等)が減らせる。デメリット派遣元企業のマージンが大きい場合には、派遣労働契約が長期化すると長い目で見て高コストになる。 派遣社員側のメリット・デメリット。メリット個人で仕事を見つけにくい秘書などの業務では、就職口を探す有効な手段となる[2]。 住宅ローンの場合、秘書などの業務で派遣社員を活用していることが多い。派遣会社に登録することで、自分で探すのに比べ広範囲から仕事を探してもらうことができる。派遣会社の登録の際にスキルチェック等が行われ、自分にマッチした職に就くことができる就業条件を設定して働けるため、家事などと両立がしやすい[2]。派遣先企業の雇用リスクを抑えられるため、企業の雇用需要を喚起し労働者に多くの雇用機会を与える。派遣先企業とのトラブルにおいても派遣会社の仲介や援助が得られる。自己のスキルアップに応じて単価が上がるため、年功序列の労働形態に比べ自己啓発のモチベーションにつながる派遣先企業で長期にわたって働くわけではないため、CFD の問題に煩わされることが少ない。派遣先からは労働時間に応じて賃金をもらうため、サービス残業の強制がされにくい多くの派遣先にかかわることで、一社のみで働くのにくらべ多様な知識や経験が得られる引っ越し等のライフイベントに応じて柔軟に派遣先を変更することができるデメリット将来への見通しが不安定 若いうちは良いが、年を取る(目安は35歳という指摘がある)と仕事が無くなっていく[2]。有期契約および時給契約であるため、企業の暇忙により随時雇用と契約終了が実施される。派遣契約が最長3年という期間制限があるため、期間満了後に直接雇用されない場合は職場を変えざるを得ないことが多い。不況になると、派遣切りに遭うリスクがある。派遣元による契約の中途解除といった人件費カットの対象にされ、派遣元の正社員より仕事を失いやすい。労働内容が正社員と差がない場合がある。